ヨーロッパのドレスは、それぞれの時代でスカートの形や丈、袖の大きさなどに流行が見られます。これらの流行は、政治的、経済的、社会的な要因が密接に関係しています。本展では、宮廷が流行を生み出した18世紀から、産業の発達や社会の成熟とともに変化する19世紀を経て、若者や大衆が流行の担い手となった20世紀末まで、ヨーロッパを発信源とする約250年の女性モードの変遷を、その社会背景とともに紹介します。また特集として「アール・ヌーヴォーの工芸」を取り上げます。19世紀末から20世紀初めにかけて開花した美術様式である「アール・ヌーヴォー」。流麗な造形のガラス器や装身具、ミュシャの版画など、現代でも色褪せない優美な工芸品の数々を展示します。