この度、名古屋芸術大学 Art & Design Centerでは 10月30日(水)から「メンガーのスポンジ」を開催します。
本展のタイトルとなっている「メンガーのスポンジ」とは、数学者であるカール・メンガーが発案した、立方体に穴を空けたフラクタル図形の一種です。理論上は存在するものの、実際にそれを完璧に作図・製作することは不可能であり、概念上のみ存在するイメージとして知られています。その構造体に規則的に穴を空けることを無限に繰り返すと、体積は限りなくゼロに近づきつつも、表面積は無限に拡大するという現象が起こります。そんな不思議な文脈を持つ図形の名称を本展のタイトルとした理由は、「メンガーのスポンジ」のフラクタル次元が計算上2.7268330278と導き出される点にあります。数式では「log20/log3=2.7268…」と表現されますが、とはいえいったん数学的な部分から距離を置き、この非整数自体からキュレーションの遂行を試みました。馴染みのないその実数とともに再び芸術作品を眺めてみると、漠然とした平面以上立体未満という領域およびその形式に新たな切り口を与えられるのではないか。2.5次元という括りが完全に別の文化圏を表象するようになった昨今、パフォーマンスやインスタレーションといった一回限りの展示性とは対照的に、ある程度の自立性を内在しつつも、「2.0000000000次元(平面)から0.7268330278次元程度」に様々なベクトルで拡張を試みる6つの芸術的実践を紹介します。
堤拓也(本展キュレーター)
[出品作家]
小笠原周 吉田芙希子 周逸喬 向井詩織 松元悠 小宮太郎
[キュレーター]
堤拓也
[イベント]
2024年10月30日(火)17:00-18:00
オープニングパーティー / Art & Design Center West にて
[NUA ART SHOP]
出品作家の小作品とグッズの販売
[会場]
名古屋芸術大学 Art & Design Center West
[アクセス]
名古屋芸術大学 Art & Design Center West(西キャンパス B棟1F) 愛知県北名古屋市徳重西沼65
名鉄犬山線(地下鉄鶴舞線乗り入れ)徳重・名古屋芸大駅下車
・西キャンパス→西に約1000m 徒歩13分
主催 /名古屋芸術大学 Art & Design Center
企画 /名古屋芸術大学 芸術学部 美術領域 現代アートコース
協力/秋吉風人、田村友一郎、吉田有里 (名古屋芸術大学 芸術学部 美術領域 現代アートコース)
問合せ/名古屋芸術大学 Art & Design Center West
愛知県北名古屋市徳重西沼65
TEL. 0568-24-2897 MAIL. adc@nua.ac.jp