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令和3年度 全国オンライン研修会レポート [テーマ別実践研修]
中学校音楽科・高等学校芸術科音楽:実施担当 京都市立芸術大学

研修概要

日程:令和3年12月9日(木)
講師:竹内 有一(京都市立芸術大学)、藤田 隆則(京都市立芸術大学)
受講者数:30名(定員 各20名)

テーマ

伝統音楽から学ぶ「身体で感じ取る音楽の授業」
-三味線音楽と能楽-

 

研修会の内容

〇 三味線音楽の実践と鑑賞
三味線のない環境で、三味線音楽をどう扱えるのか、という難題とその可能性について、講師なりの方法と考え方を提供することを目指した。共通テーマ「身体による実践」という切り口から、声を出す、手を動かす、頭を柔軟に使うことで、わかりにくいと思われがちな古典曲に、教員と生徒が一緒に親しむ手法で挑んだ。

投影資料はすべてダウンロードで提供し、やや発展的な歴史的・学術的な背景についても、参考資料として盛り込むように作成し、復習等にも活用できるように留意した。また、三味線音楽に係るプログラミング教材を例に、ICTの活用についても紹介した。

〇 能楽の実践と鑑賞
生徒が我が国の伝統音楽に親しむことができるように、最初に、能楽の理解を深めるための参考となるHP等を紹介した。

つづいて、ゲストの河村晴久氏とともに、数年間にわたり作成に取り組んできた教材を基に、能楽の実践を行った。受講者をパートごと(謡、笛、太鼓、鼓など)に分け、最後にそれぞれ合わせることで、能楽の実践における楽しさを共有することを試みた。中学校・高等学校向けの講座として、能楽に関する理論的な部分を主に取り扱った。

 

■受講者からの感想(アンケートより抜粋)

・怖気づかずにいろいろチャレンジすればいいと思えました。

・和楽器がなくても工夫次第で授業できる。唱歌の面白さ。

・実際に講師の先生と一緒に語ったり、歌ったりしたこと

・子どもたちへどう引き継いでいくかの模索や努力が具体的にわかり非常に有り難かった。授業で取り組むヒントを頂けた。

・(画面越しではありますが)鑑賞できたこと、声の表情の変化、三味線と太夫の掛け合い、「合方」が表現することは何か等

・謡や能楽の実践。画面を通じて真似るだけでも、充実した学びになりました。

・普段の授業でも取り入れているが、実際に声を出したり手を打ったりすることで、鑑賞に深まりが出ることを再認識した。

・授業の指導方法については、実際の授業の様子など、イメージできる映像や音源があると、さらに分かりやすいのではないかと思いました。

・能楽についてはどう現場で活かせばいいのか分からなかった。

 

 

実施スケジュール

時間 内容 研修形態(方法)
13:00〜13:10 研修前の操作確認・オリエンテーション リアルタイム
13:10〜14:30 身体による実践「三味線音楽」~曲想と音楽~ 実践
三味線音楽の面白さ~三味線音楽の基礎知識~ 鑑賞
三味線音楽(常磐津節)を鑑賞する 鑑賞
14:30〜14:40 休憩
14:40〜16:00 身体による実践「能楽」~曲想とリズムから~ 実践
能楽の面白さ~能楽の基礎知識~ 講義
能楽を鑑賞する 鑑賞
16:00〜16:10 休憩
16:10〜16:30 全体講評