日程:令和5年2月13日(月)
講師:三澤一実(武蔵野美術大学)
受講者数:23名(定員40名)
「知識及び技能」の実感を伴う習得と、表現と鑑賞をより豊かにする
教科の本質に迫る題材開発の提案
1. 講義1
デジタル社会における美術の「知識及び技能」について、学習指導要領を用いて説明する。特に「知識」の捉え方が、一般社会で使われている知識とは若干意味が異なり、美術の知識は体験が知識となっていくことを解説する。そして時代が変化しても変わらない美術の知識として、造形物を形づくる要素(造形的な視点)について学び、その知識を、体験を通して学ぶことが重要であるとし、その具体的な取り組みとして造形実験について講義する。これからのデジタル社会においては、造形的な視点が重要であり、そのためには造形活動を通して“対象や事象の細分化と再構築”が重要であり、造形実験がそれを可能とすることを説明する。
2. 講義2
「知識及び技能」の実感を伴う習得と教科の本質に迫る考え方を理解するために、造形実験を考案する原点となった自画像の取り組みを紹介し、造形実験が、表現や鑑賞の基礎となる造形的な視点(知識としての共通事項)を育むことを説明する。そして、具体的な造形実験の事例として埼玉大学教育学部附属中学校小西教諭の授業を映像で紹介する。
3. 理解を深めるワークショップ
造形実験の考え方を理解するために、「緊張感について考える」というテーマでワークショップを行う。用意した材料や身の回りにあるものを使って制作等を行う。その後、4人グループに分かれ自分の考えた緊張感を紹介し合う。そして、各グループで他のグループに紹介したい「緊張感」を全員に向けて紹介する。
4. 振り返り
午後の実技研修を通して、質問や感想を発表してもらい、それらに答えながら研修での学びを整理し、明日からの授業実践に活かせるようにまとめた。
時間 | 内容 | 研修形態(方法) |
9:30〜11:45 | 開講式、全体研修、理論研修(教科別:文化庁による進行) | オンライン |
13:00〜13:15 | 研修前の操作確認・オリエンテーション | 参集 |
13:15〜14:00 | 講義①デジタル社会と美術教育 | 参集 |
14:00〜14:30 | 講義②造形実験の具体的事例紹介 | 参集 |
14:30~14:40 | 休憩 | 参集 |
14:40~15:00 | ワークショップ…造形的な実験をしてみる (身の回りにある小物を使っての表現や、紙にドローイングするなど) |
参集 |
15:00~15:40 | 制作物の鑑賞 – 学びの確認 | 参集 |
15:40~16:00 | まとめ | 参集 |
16:20~16:40 | 全体講評(教科別:文化庁による進行) | オンライン |