日程:令和6年2月16日(金)
講師:尾長良範・三澤一実(武蔵野美術大学)
受講者数:23名(定員 40名)
日本画で学ぶ 水墨の表現を中心に
1.開講式
全員が定刻に受付を済ませ、簡単な挨拶の後、文化庁より送付された DVD
の視聴によって、「中高美 10 水墨画」の講座と合同で、開講式を行った。
2.理論研修(平田朝一調査官)
開講式と同じく「中高美 11」の講座と合同で、来校された平田朝一調査官より、直接、現行学習指導要領の理解及び研修の意義などの講義があった。
3.テーマ別実践研修
<午前の部>
① 前提講義式
水墨画の歴史を尾長講師が各時代の代表作品のスライドを交え、それぞれの時代における表現の変化や特徴、特筆できる技法の説明などを含め講義した。取り上げられた作品は中学校及び高等学校で扱われる代表的な作品であった。近現代の水墨画については、現代作品の紹介においては尾長講師の作品も紹介され変わりゆく日本画の世界を感じ取ることができた。また、水墨画で扱う材料や紙の話しについても実物を紹介しながら話があった。
<午後の部>
②ワークショップ1
各自のワークとして午前中紹介された水墨の技法体験を各自で行った。使用する紙は二種類の紙を使用し、紙による滲みの状態などを確認し、どうさびきによる墨の染みこみ状態などを確認し、たらし込み技法などを体験した。また、思いつく技法を試してみるなど表現技法の追求を行った。
③グループで講評
各自作成した作品をグループ内で紹介し合うとともに、描かれた線や面の様子などからどのような印象を持つことができるかなど.学習指導要領の知識に該当する〔共通事項〕に関連させて相互講評を行った。
④共同制作
休憩を挟んで4つのグループに分かれ共同制作を行う。5〜6人でグループを編成し、1.2メートル×5メートルの和紙に共同制作を行う。テーマは4グループに対して、「喜」「怒」「哀」「楽」のテーマを振り分け、②で行った個人ワークでの学びを生かし墨で表現をするとした。各グループはテーマから主題を考え、制作に向かった。
⑤講師による講評
出来上がった共同制作を全員で鑑賞を行った。各グループの代表が制作のコンセプトや取組過程の様子を紹介したあとに、三澤講師からそれぞれの表現活動において、どのような学びがあったのかを学習指導要領と関連付けて講評が行なわれた。
4.まとめ(平田朝一調査官)
開講式及び理論研修を行った部屋に再び移動し、「中高美11」の講座と合同で、平田朝一調査官からのまとめの講義を受けた。各講座受講者からの反省や感想を基に、今回の研修での学びのポイントが示され、本講座の学びと学習指導要領の理解を深めた。
時間 | 内容 | 研修形態(方法) |
9:00〜 9:30 | 受付 | 参集 |
9:30〜10:45 | 開講式、理論研修 平田調査官〔中高美11と合同〕 | 参集 |
11:00~12:00 | スライド講義(尾長) | 参集 |
12:00~13:00 | 昼食 | 参集 |
13:00〜14:00 | 墨による絵画表現① 個人表現・技法体験 | 参集 |
14:00〜14:10 | 休憩 | 参集 |
14:15〜14:45 | 作品講評 (三澤進行) | 参集 |
14:45〜15:55 | 大判和紙によるグループワーク テーマ制作 | 参集 |
15:55〜16:10 | 作品発表 | 参集 |
16:10〜16:30 | 学習指導要領上の位置づけとふり返り(三澤) | 参集 |
17:00 | アンケート提出後、研修終了 |