このたび、サテライトギャラリーSA・KURAにおいて、本学大学院美術研究科油画・版画領域の卒業生 織田真二による個展 JOUSETSU3→#satellitegallerysakura を開催いたします。
「art」の語源となるラテン語の「ars(アルス)」は、日本語でいう「アート」(美術・芸術)よりも広い意味を持ち、自然に対置される人間の「技」や「技術」、「学問」を総括する言葉だったといわれています。
今回の展覧会では、自然に対置する「art」として、人が情報を共有するために編み出した数、単位、名称を用い、現代の素材や技術を活用した平面絵画の正統的な発展を追求した作品を紹介します。
展示するPシリーズは、円周率π(Pai)に含まれる数列をもとに、正円の支持体を曲げて塗装するという制作方法が取られています。Planet(惑星)のダブル・ミーニングでもあります。「支持体」(アルミ複合板)に「目止め」(プライマー)を施し、「下地」(サーフェイサー)塗装を行い、その後、描写(スプレー塗装)を行うという工程は、伝統的な絵画の制作過程と類似しています。
SNSで作品を公開していく予定です。作品実物を観るよりインターネットで情報を得ることのほうが多い昨今、実物と画像での差異を展覧会を通して表現できればと考えています。