日程:令和6年12月11日(水)
講師:永守蒼穹(日展会員)・加藤眞太朗(愛知県立松蔭高等学校)・和田圭壮(福岡教育大学)
受講者数:13名(定員 40名)
書道教育における「漢字仮名交じりの書」の創作指導の工夫
-作品の構想と表現の工夫の視点-
現職教員の講師による教育現場の課題の発表と研修会参加者による協議、書壇で活躍されている講師による「漢字仮名交じりの書」の創作についての実技指導と研修会参加者の実技演習、教科調査官による指導・講評を通して、学習指導要領の趣旨と「漢字仮名交じりの書」の創作並びに授業での指導の工夫について理解を深めることを目的として行った。
まず、9時45分からの調査官による理論研修により、学習指導要領の趣旨と、求められている主体的対話的で深い学び、指導と評価の一体化、ICT機器の活用等の理解を深めた。
続いて11時からは、書壇で活躍されている講師(永守蒼穹氏)によって、「漢字仮名交じりの書」について、氏の作品観や制作上で留意されていること等の講話があり、さらに、実作を通して、氏の作品制作風景を見せていただくことで、運筆の呼吸やリズム感、用筆法などを学ぶことができた。
午後からは、まず、愛知県立松蔭高等学校教諭(加藤眞太朗氏)によって、「書道Ⅰ」の授業における「漢字仮名交じりの書」の創作の実際について、指導事項の変遷と、現在の教育現場の授業における学習指導上の課題について講話があり、その課題について研究協議を行った。特に、「漢字仮名交じりの書」の導入時における、課題意識のもたせ方について、意見交換を行った。
14時20分からは、実技研修で、まず共通課題として、吉田松陰の言葉「夢なき者に成功なし」を参加者が制作し、永守氏に個別に添削していただく活動を行った。
また、15時20分からは、参加者が個別に用意してきた字句により、作品制作をし、永守氏から添削を受けながら、清書として作品を仕上げ、16時15分より、永守氏より作品の講評をいただいた。
最後に、改めて教科調査官から、講評として、学習指導要領の趣旨について、また、「漢字仮名交じりの書」の制作について、生徒が言葉を紡ぐことの重要性について、著作権法との関係から注意点を解説いただいた。
さらに、「漢字仮名交じりの書」の学習指導にあたり、生徒が構想している内容について、具現化できる技能を身につけることの重要性をご指摘いただき、全日程を終了した。
時間 | 内容 | 研修形態(方法) |
9:30〜9:45 | 開講式 | 対面 |
9:45〜10:45 | 理論研修 | |
11:00〜12:20 | 講師による実技研修① | |
12:20〜13:10 | 昼食 | |
13:10〜14:10 | 現職教員による授業実践報告/質疑応答 | |
14:10〜14:20 | 休憩 | |
14:20〜16:10 | 講師による実技研修② | |
16:10〜16:15 | 休憩 | |
16:15〜16:40 | 講師からの作品講評 | |
16:40〜16:55 | 教科調査官による全体講評 | |
16:55〜17:00 | 閉講式 |