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令和5年度 全国研修会レポート [テーマ別実践研修]
>中学校美術科・高等学校芸術科 (美術) [中高美2]:実施担当 武蔵野美術大学

研修概要

日程:令和5年12月13日(水)
講師:春原史寛・三澤一実(武蔵野美術大学)
受講者数:39名(定員 40名)

テーマ

ポップカルチャー作品の鑑賞活動における可能性

 

研修会の内容

9:30〜
動画視聴による全体研修に続き、11:00よりオンラインによる
「ポップカルチャー作品の鑑賞活動における可能性」のテーマ別研修が始まった。

11:00〜
最初に武蔵野美術大学教職課程研究室の三澤講師から
本研修のねらいと学習指導要領上の鑑賞活動の位置づけを確認した。

11:10
最初に武蔵野美術大学教職課程研究室の三澤講師から
本研修のねらいと学習指導要領上の鑑賞活動の位置づけを確認した。

11:10
続いて春原講師から本日の研修の進め方、パドレットというコミュニケーションツールの使い方、そして、自己紹介を兼ねてこれまでの春原講師の研究レーマと今回の講座との関連性が話された。次に本日研修で扱うポップカルチャーの定義について、「なぜポップカルチャーの鑑賞なのか」という視点からポップカルチャーについての理解を深めた。

たとえば、生徒の日常性という視点では学校教育における鑑賞の主体性を生み出すことができるのではないか。また、文化と社会との関係において、ファインアートの鑑賞に繋ぐ役割を担うのではないか等の問いかけが行われた。
さらにポップカルチャーを文化的側面、情報的側面、商業的側面、芸術表現的な側面などから意味付けを行ない、先ずは“ポップカルチャーとは何か”の共通理解を進めて午前中の講義が終わった。

13:00〜
午後の講義が始まった。午後は鑑賞題材としてデジタルイラストを対象にすることを説明し、デジタルイラストの特徴について解説を行った。ここではデジタルとアナログの比較、レイヤー構造、複数性、物質性について考察をした。また今日ではデジタルイラストに物質性を与えることでアート作品として、またコミュニケーションツールのコンテンツとして流通している実態が話された。

次に今回講座のために準備してきた3名のイラストレーターの作品の紹介が行われた。最初に優子鈴(ゆこりん)の作品紹介が行われた(下左)。作品の特徴は透明水彩絵の具を使った描き方に特徴がある点や「ポップカルチャーの表現を取り入れることでアートの入り口になる」「ポップカルチャーからアートへ」などの考を持ち制作している。影の書き方、光りの描き方が印象派から学んだり、日本画の表現を取り入れたりするなどしている。イラストはかなり計算されたデザイン的な表現であるという解説で作品と作者について理解を深めた。

次に藤ちょこさんの作品(上右)について鑑賞し、実在する風景をイラストの構図に取り入れているなど作品の特徴が話された。藤ちょこさんの作品はデジタル表現であり、拡大縮小が自由であること。すなわち大きさが固定できない点や、実態がない点など、デジタルイラストとしての特徴が現れているなどの解説があった。

3人目はめばちさんの作品で、イラストと写真を組み合わせた作品や、時間表現を感じさせる作品が多いと特徴を理解した。
最後にゆこりんが制作しているイラストのメイキング映像が流れ、鑑賞を深める動画として紹介された。

14:50〜
グループワーク 受講者はこれまでのデジタルイラストの鑑賞及び解説を参考に、授業題材を考えるワークショップを行う。(zoomのブレイクアウトルーム)

16:10〜
講師による講評。各グループで考えた授業プランを紹介し合い、内容について講師が講評を行う。各グループで話し合ったプランはパドレットに書き込まれて全員が共有した。

16:20〜
まとめとして今回のポップカルチャーの鑑賞という視点からデジタルイラストの鑑賞を学習指導要領に位置づけ、どのような能力が育まれるかの解説を三澤講師が行った。特に今後の生成AIやデジタル化にと対応するために見る力の育成が重要であること、その為に造形的な視点を身に付けることが話された。また、イラストは分かりやすく計算された画像であり、造形的な視点を学ぶ入り口としてはとても効果的な教材だということが話された。

16:45〜
受講者にアンケート提出を連絡し講座を終了した。

 

実施スケジュール

時間 内容 研修形態(方法)
9:30〜10:45 開講式、理論研修 オンライン配信
11:00 〜11:10 研修前の操作確認・オリエンテーション(三澤) オンライン配信
11:10 〜12:00 講義①ポップカルチャー・コンテンツ鑑賞の意義・方法(春原) オンライン配信
13:00 〜14:40 講義②:「ポップカルチャー作品鑑賞の意義と方法」
クリエイター作品の鑑賞、動画視聴(春原)
オンライン配信
14:40 〜14:50 休憩
14:50 〜16:20 演習: 鑑賞ワークショップおよびグループワーク
グループワークの発表・講評(春原)
オンライン配信
16:20 〜16:45 講義:まとめ「学習指導要領上の位置づけについて」(三澤) オンライン配信
16:45〜17:00 アンケート提出後、研修終了