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令和4年度 全国研修会レポート [テーマ別実践研修]
中学校音楽科・高等学校芸術科音楽 [中高音4]:実施担当 東邦音楽大学

研修概要

日程:令和5年2月13日(月)
講師:荻久保和明(東邦音楽大学)
受講者数:63名(定員100名)

テーマ

歌唱、器楽、創作における旋律のあり方を根源的に考え直すとともに、
その歌い方、奏で方、つくり方を考える。
創作において教材とする音楽について、その音楽の成り立ちや
クラシック以外のジャンルの音楽との関わりを通して考える。

 

研修会の内容

音楽の起源ということで、三択 メロディ1、ハーモニー1、リズム58 という参加者の結果でした。
正解のない問いかけですが、授業の導入、グループワークのテーマとしておもしろいと思います。

シャーマニズム、祈りのうたとしてのメロディ、情報伝達手段としてのリズムという筆者の見解を述べました。音楽の要素として、リズム、メロディ、ハーモニー以外につけ加えるとしたら何か、という問いかけも同じ趣旨によるものです。

様々な意見が出ましたが、その過程で音楽の要素を物理的側面で考えるという提案をしました。つまり、ピッチ(音高)、ヴォリューム(音量)、演奏媒体(音質)ーさらに言えば、振動数、振幅、波形という次元で音楽を考えるという試みです。

予想していた通り、ディナーミク(p、f、cresc.、dim.など)、テンポ(Allegro、rit.、accellなど)、アゴーギグ(dolce、cantabile、maestosoなど)も要素として提案されました。つまり、強弱、速度、表情という領域も音楽の表現に関わるという考え方の深まりが見られたと思います。

後半は、ワンアイディアミュージックという考え方を提案し、ジャンルを問わず多くの意見が聞けて良かったと思います。敢えて音源を聞くという作業を省いたため、質疑応答に1時間強も費やしてしまいましたが、最後までいろいろな発言があり、嬉しく又参加者に感謝致します。

まとめの時に、ろう学校の先生から、物理的側面から音楽を考えることにより聴覚に頼らない視覚的な音楽の伝え方のヒントになったと、うかがい嬉しく思いました。

 

実施スケジュール

時間 内容 研修形態(方法)
9:30~11:45 開講式、全体研修、理論研修(教科別:文化庁による進行) オンライン
13:00~13:10 研修前の操作確認 オンライン
13:10~13:20 音楽の3つの要素 オンライン
13:20~13:50 音楽の起源・音楽の要素 オンライン
13:50~14:00 質疑応答 オンライン
14:00~14:05 休憩 オンライン
14:05~14:50 ワンアイディアミュージック オンライン
14:50~16:00 質疑応答 オンライン
16:20~16:40 全体講評(教科別:文化庁による進行) オンライン