日程:令和5年2月13日(月)
講師:川上統(エリザベト音楽大学)、壬生千恵子(エリザベト音楽大学)
受講者数:参集2名、オンライン15名(定員 参集20名、オンライン20名)
デジタル・デバイスを使用した音楽づくり−基本と展開−:
STEAM教育とSDGsの将来を見据えて
本講座では、冒頭にオリエンテーション・レクチャーとして「STEAMおよびSDGsと音楽教育の考え方」や「ICT教育の具体的な取り入れ方」についての講座が置かれ、続いて、ICT教育の授業実践例として、ワークショップ形式の創作実践をおこなった。オンラインと対面のハイブリッド形式をとり、壬生千恵子(エリザベト音楽大学教授)、川上統(エリザベト音楽大学講師)が講師を担当、また佐々木悠(エリザベト音楽大学准教授)が指導およびシステム補佐を務めた。
2. Garage Bandでの創作実践と例の提示 (1)ビートシーケンスの活用
リズムパターンやドラム、パーカッション作品の作曲をGarage Bandのビートシーケンサーを用いておこなった。先述のSong Makerからの流れで、リズムを直感的に構築しつつ、どのように音楽を作っていくかについて、作成しながら実感してもらうかたちで伝えた。
3. Garage Bandでの創作実践と例の提示 (2)音階の限定
Song Makerで用いたように、Garage Bandの設定を変更し、ペンタトニックを様々な音色に変更し、またトラックを増やして旋律を更に重ね、作曲を発展させた。前述のビートシーケンスによるリズムの上に乗せることで、段階的な創作授業の展開の仕方を提示した。また、総黒鍵(例えばG♭のメジャーペンタトニック)で設定した上で、実際のピアノや鍵盤ハーモニカの音を録音し、トラックを重ねる際も黒鍵のみでできる作曲方法などの紹介をおこなった。
4. Garage Bandでの創作実践と例の提示 (3)コード打ち込みを用いたアレンジ
トラックを複数用い、参加者がGarage Bandでの作曲に慣れてきたところで、打ち込み用の鍵盤をコードの打ち込みに変更し、アレンジ対象のコード進行の打ち込み、主要メロディやリズムの打ち込みを実施し、応用できそうな参加者には対旋律のトラックも入れるような授業展開を提示した。
5. Garage Bandでの創作実践と例の提示 (4)録音、サンプラーを用いた自由な作曲
3.で提示した録音機能での、クオンタイズがはっきり効かない弱点を補う形と、より実験的・冒険的な音楽を作るべく、サンプラーの機能を使った実験的な音作りや、作った音での自由な作曲実践の授業展開を提示した。
6. 質疑応答
昨年度に比べ、本講座の参加者のデバイススキルが上がっていることが伺えた。実際の活用時に起こりうる疑問や、保存データのやり取りについての質問等があった。
時間 | 内容 | 研修形態(方法) |
9:30~11:45 | 開講式、全体研修、理論研修(教科別:文化庁による進行) | オンライン |
13:00〜13:10 | 研修前の操作確認(セット・アップ) | 参集及びオンライン |
13:10〜13:40 | オリエンテーション・レクチャー①② | 参集及びオンライン |
13:40〜14:40 | 創作実践①(基本操作と基礎:リズムパターンの打ち込みによる作曲) 創作実践②(基礎:音階を使用した創作) |
参集及びオンライン |
14:40〜14:50 | 休憩 | 参集及びオンライン |
14:50〜15:30 | 創作実践③(応用:録音の重ねどりによる作曲) | 参集及びオンライン |
15:30〜16:00 | 質疑応答、情報交換、作品発表等 | 参集及びオンライン |
16:20~16:40 | 全体講評(教科別:文化庁による進行) | オンライン |